共働き世帯や単身育児家庭の増加、またフレキシブルな働き方の広がりにより、ベビーシッターの需要は年々高まっています。子どもを信頼できる相手に預け、安心して仕事や外出ができることは、親にとって非常に重要な要素です。しかし、その一方で「質の高いベビーシッターを予約したいのに、なかなかスケジュールが合わない」「急にシッターが必要になったのに、希望の保育をしてくれる人が見つからない」「お願いしたベビーシッターが信頼できなかった」といった声も多く聞かれます。
では、どのようにすれば「信頼できて、質の高いシッター」を確保しやすくなるのでしょうか。この記事では、現在のベビーシッター事情と共に、賢い予約の方法について解説します。
即日や翌日の予約で“質”を求めるのは難しい現実
「明日、急に仕事が入ってしまった」「今日の午後、急用ができた」といった理由で、当日または翌日にシッターを手配したいというニーズは少なくありません。実際、近年ではスマートフォンアプリなどを使い、数時間後にはシッターが自宅に来てくれるようなマッチングタイプのベビーシッターサービスも存在しています。
しかし、ここで注意したいのは「質の高いベビーシッター」は、そのような短期的なニーズではなかなか確保しづらいという現実です。
信頼できるシッターは、複数の家庭からの指名を受けていたり、既に定期的なスケジュールで埋まっていたりすることが多いのです。仮に即日対応が可能なシッターが見つかったとしても、それが自分の育児方針や家庭のスタイルに合った人材かどうかを見極める時間が少なくなってしまいます。
つまり、急な依頼になればなるほど「選ぶ余地」がなくなり、妥協が必要になる可能性が高いということです。ベビーシッターとの信頼関係は時間をかけて築いていくもの。安心・安全を第一に考えるなら、予約は計画的に行う必要があるということをまずは理解しておきましょう。
良いシッターは“取り合い”になっている
ベビーシッターの需要は年々上昇傾向にあり、特に資格を持っていたり、育児・シッター経験が豊富だったり、子どもとの接し方に定評のある“良いシッター”は、どの家庭でも人気が集中しています。これはまさに“取り合い”のような状況とも言えます。
特に都市部では、シッターの数に対して利用希望者が圧倒的に多いため、人気のあるシッターのスケジュールはすぐに埋まってしまいます。希望日時を提示しても、「その時間はすでに他の予約が入っています」と断られるケースも多くあります。
こうした現状を踏まえると、質の高いシッターを確保するためには「他の家庭より早く動く」ことが鍵となります。需要が高まっている今こそ、受け身ではなく戦略的な予約が求められているのです。
定期予約のメリット:シッター側も予定を組みやすい
ここでおすすめしたいのが、「定期予約」です。例えば「毎週月曜と水曜の15時〜18時」のように、あらかじめ曜日と時間を決めておくことで、シッター側もその時間を空けておくことができ、家庭側としても安定的に質の高いサービスを受けられるというメリットがあります。
定期予約には、単なるスケジュール確保以上の価値があります。毎週決まった時間に同じシッターが来てくれることで、子どもも次第に慣れて心を開きやすくなり、よりスムーズなコミュニケーションが可能になります。また、親としても「どんな人か分かっている」安心感が生まれ、毎回の申し送りや指示の手間も省けます。
加えて、シッターにとっても、収入の安定やスケジュール管理がしやすくなるという利点があります。家庭との信頼関係が深まることで、シッター自身もより前向きに仕事に取り組むことができ、質の高い保育を提供しやすくなるのです。
突発的な利用だけでなく、“ベースとしての予約”がカギ
とはいえ、全ての育児が計画通りに進むわけではありません。急な発熱、仕事の延長、冠婚葬祭など、どうしても突発的なシッター利用が必要になる場面もあるでしょう。そんな時に頼れる存在として、すでに信頼関係が築かれているシッターがいれば、それは何よりも心強い味方になります。
その意味でも、突発的な利用の“土台”として、定期的な予約を入れておくことがとても有効なのです。いわば「信頼できるシッターとの関係を事前に築いておく」ことが、急なニーズにも柔軟に対応できる最善策と言えるでしょう。
定期的な利用には費用もかかりますが、近年ではベビーシッターを利用する際に使える割引券が様々あり、それらを使うことで費用を抑えることができます。ぜひ、割引を最大限活用しながら定期的にシッターを利用することを検討してみてください。
参考記事:ベビーシッターの割引券ってどんな種類がある?自分が使える制度の確認方法とは
